ド素人から1年でプロになったアニメーターが教える“夢を叶える方法”

2021年6月23日

はたわらワイド編集部が、世に発信されているさまざまな個人のはたらき方ストーリーの中から、気になる記事をピックアップ。今回は、アニメーターの鳴海陽太(ひゅうがくるみ)さんがnoteにつづった1年間で夢を叶えた軌跡をご紹介します。


ド素人からプロへ。その軌跡を追ってみよう

「こんなふうにはたらきたい」「こんな仕事がしたい」という夢はあっても、叶えるには時間がかかる。今から目指すなんてとんでもない…。それが世の中の常識でしょうか。でも、そうした理由で諦めているなら、鳴海陽太(ひゅうがくるみ)さんのnoteにハッとするかもしれません。

というのも、現在はプロの絵描きの道を歩んでいる鳴海さん、なんと1年前までド素人だったといいます。まさに“大化け”した状態。一体何があったのでしょう?

その経緯を明かしたのが「ド素人の僕が1年でプロの絵描きになった話」。今回は、絵描きを目指す人はもちろん、叶えたい夢がある人にとって大切なヒントがいっぱい詰まったこのnoteをご紹介します。

コロナ禍の自粛期間中に絵を描き始める

デザイン系の専門学校に通っていた鳴海さんが、好きな漫画に影響されて絵を描き始めたのは、コロナ禍による自粛期間が始まった2020年4月のことでした。

まずは1ヶ月毎日何かしら描くという目標を(一応)立ててスタート。
好きなアニメのキャラ、好きな絵描きさんを模写したりから始めました。
最初の頃は楽しいことが大事!ということだけ知っていたのでとにかく楽しむことを意識しました。

ド素人の僕が1年でプロの絵描きになった話 より

こうして描き続け、5月にTwitterを開設。6月には苦手な部分をメモして強化したり、アニメの私塾の動画で技術を学んだり、模写やクロッキーを続けていました。7月には本格的に絵描きの道を志し、アニメの専門学校に入学することを考え始めたといいますが、9月にはこんな苦い経験も……。

「君の絵からは熱量を感じられない」
9月。某アニメ専門学校の先生にそう言い放たれました。
自分は熱量だけで描いてきたと自負していました。
「技術面」を否定されるのは当然だと思っていたので大丈夫だったのですが…

「自分が絵を描く根源」

を否定された事により、自分の気持ちに自信が無くなりました。
恥ずかしい話ですが…帰り道で泣いてしまいました。それぐらい自分には重い一言でした。

ド素人の僕が1年でプロの絵描きになった話 より

ショックで数日学校を休んだものの、その後も再び描き続けました。そして迎えた10月、鳴海さんの人生を左右する出来事が起きるのです。

人生の転機到来! Twitterでバズが起きた

10月のこのツイートは6000RT・4万いいねに到達し、フォロワーは2000人増に。これをきっかけにアニメの仕事の話が舞い込み、さらに“アニメ界の東大”といわれる養成所が入学試験を実施するとの情報が入ってきました。

「君の絵からは熱量を感じられ「自分VSアニメ世界最高峰」
この試験に受かれば自分の夢に間違いなく近道です。
「そんなアニメ界の東大に半年ちょい描いただけで受からんやろ……」
と思いつつも「本気」で受かると思いながらチャレンジを決意。

ド素人の僕が1年でプロの絵描きになった話 より

養成所の試験に挑戦すべく、鳴海さんはTwitterで経験者を探し、ようやく見つけた人に話を聞いたといいます。

情報は「力」です。
事前の情報があるかないかではかなり差が出ます。心に余裕もできますしね。
これは試験だけじゃなく他のことにも通ずる物なので大事にしています。

これと同時期に、養成所を落ちた時の事を考え
「アニメの専門学校」
に行くか
「会社で新人として勉強するか」
の二択で悩んでいました。

ド素人の僕が1年でプロの絵描きになった話 より

上記のツイートをきっかけに、多くの人に専門学校行きを止められた鳴海さん。同時に、新人として採用したいという会社からオファーも入ってきていました。そこで、声をかけてくれた会社の評判や教育面を調べ、なかでももっとも良さそうだった会社と相談し、養成所の試験が終わるまで待ってもらうことにしました。

“アニメ界の東大”養成所試験に挑む!

気になる養成所試験の一次審査は、合格! 「さあ前人未到1年以内に東大合格にチャレンジ」だと緊張しながら、鳴海さんは二次審査へと進みました。

「君の絵半年と少しの期間独学でここまで描けるようになったぞ〜という事をアピールしました。
これはTwitter上でのバズや色んな方々から褒めて頂いたことで自信を持ってたので…
さあ面接官の反応は…!
「半年我流で…いいね。でも……」

「半年ならもっと描けててもいいね」

自分は確信しました。
「あ、落ちるな。コレ」
と。今まで褒められていい気になってただけやったんやと…自分の目標としてる場所はもっともっと上を見てるという事実に震えました。完全に自分が甘かったです。

ド素人の僕が1年でプロの絵描きになった話 より

残念ながら結果は「不合格」。こうして鳴海さんは、かねてから待ってくれていた会社に就職することになりました。

鳴海さんの1年間が教えてくれる“夢を叶えるヒント”

晴れてプロの現場で学ぶことが決まった鳴海さん。会社から送られてきた事前課題にチャレンジして「画力と動画は別物」「自分はプロになると言えど使い物にはならん」と焦りつつ、

「また初心者の1年がやってきた」と思った瞬間ワクワクの方が大きくなりました。
この1年無力な自分を独学で強くした。そこに教えてくれる人がいる。となると自分はどこまでいけるのか俄然楽しみになりました笑

「できないことも、できるようになるまでやればできる。」

の精神で毎日線を引きまくってます。

ド素人の僕が1年でプロの絵描きになった話 より

また、絵描きを目指す人へのアドバイスとしては、「絵は意識」「何事も熱量」「上手い人は自分の延長線上の先」の3つを挙げ、とくに3つ目については、

「上手い人は自分の延長線上の先」
この言葉はプロゲーマーの「梅原大吾」選手の言葉なのですが、本当にこの言葉が自分を支えてくれました。絵描きは自分との戦い。孤独な職業なので気持ちが折れると厳しいです。
とにかく他人と比べず、自分と戦ってください。

ド素人の僕が1年でプロの絵描きになった話 より

また、今回は夢を叶える過程でTwitterも大きな役割を果たしました。その使い方のアドバイスは、

「ツイートは極力絵のこと多め!」
「チャンスは逃さない!」
「ネガティブなツイートは禁止」

ド素人の僕が1年でプロの絵描きになった話 より

鳴海さんが過ごした1年から見えてくるのは、楽しく継続することの大切さ。そして、SNSで発信することの重要性です。チャンスが舞い込むとしたら、周りに自分の存在を知ってもらってこそ。そして、いざチャンスがきたら逃さず掴み、その波に乗るか反るかを決めるための情報収集も欠かさないこと。これは絵を描く人だけに限らず、あらゆる人が夢を叶える上での大事なヒントになりそうです。

SNSで自分のことを広く伝える手段が整っている現代は、なりたいものになりやすい時代といえるのかも。もしも諦めかけた夢があるなら、今こそもう一度チャレンジしてみると新しい道が開けていけるかもしれません。


鳴海陽太
2001年3月19日生まれ 京都府宇治市出身
2020年4月から絵を描き始め、2021年4月からアニメーターとして東京の会社ではたらいている。

(文:矢口あやは 画像提供(記事中1枚目):鳴海陽太)

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ライター・編集・イラストレーター矢口あやは
大阪生まれ。雑誌・WEB・書籍を中心に、トラベル、アウトドア、サイエンス、歴史などの分野で活動。2020年に一級船舶免許を取得。

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