「引っ張っても背中を押しても、前には進める」超特急・リョウガはなぜ“陰キャ”なのにリーダー?

2022年10月17日

肩書きは違えど、どの職場やプロジェクトでも必要になるのがリーダーと呼ばれる存在。熱血タイプ、学級委員長タイプなど、さまざまなリーダーがいる中でちょっと変わったリーダー像を見せてくれているのが、メインダンサー&バックボーカルグループ・超特急の3号車・リョウガさんです。

ステージではダイナミックかつユーモアあふれるパフォーマンスを見せる一方で、二次元を愛する寡黙なキャラクターとして知られており、いわゆる「THEリーダー」というイメージとは異なる印象。 超特急は2022年8月8日に新メンバー4人が加入し、9人体制でさらなる進化を遂げている真っ只中。新メンバーとの新たな化学反応を起こしていくためにリーダーの存在がますます重要になる中、リョウガさんは日々どのようなことを考え、行動しているのでしょうか。リョウガさんなりのリーダー論やメンバーとの向き合い方などを伺いました。

リーダータイプじゃないのに、リーダーになってしまった

──まず、超特急のリーダーの役割を教えていただけますか?

大前提として、8号車(超特急ファンの呼び名)は気付いてると思いますが、そもそも僕自身はリーダータイプではないんです。

いつも、「ちなみに、こいつがリーダーです」って周りのメンバーに紹介されると、「いやいやいやいや、お前がリーダーなの!?」みたいな空気感になりますし……。

ぼくは、みんなを引っ張っていく、という王道のリーダーのイメージとは対極だし、そういう振る舞いはできません。だから、僕自身が「リーダーとしてこういうことをやってます」と言えるようなことって、実はあまりなくて。どっちかというと、メンバーのみんなを後ろから見守っている感じですかね。

──2013年に5号車・ユーキさんからリーダーを引き継ぎました。リーダーに向かないタイプだと自覚するリョウガさんが超特急のリーダーになった経緯を改めて教えてください。

2013年にリーダー交代の話が出た時に、メンバーが僕を推薦してくれて、それを受けて僕自身も「やりたい」と手を挙げました。

あまりしゃべらない、表に出たがらない性格だった僕に対して、「そういうリョウガにリーダーになってほしい」と言ってもらえたことはうれしかったですし、僕自身も、陰キャを卒業するいい機会になるかもなと思ったんです。

でも、実際リーダーになってみると想像していた以上にプレッシャーが大きくて。リーダーになって最初の数年くらいは、結構もがいていましたね。

──どんなプレッシャーを感じていたのですか?

それまでリーダーだったユーキは、みんなをすごく引っ張ってくれる存在でした。だから、僕自身「リーダー≒みんなを引っ張っていく存在」というイメージをずっと持っていたんです。

最初のころは僕もみんなを引っ張っていかなきゃと思っていたのですが、どうやってみんなを引っ張っていけばいいかが分からない。不安だらけだし、どうしたらいいんだろうと、悩みまくりました。メンバーからも、「もうちょっと引っ張ってくれよ」みたいに言われて、何回か話し合う機会を設けたこともありました。

そんな中で、ある時メンバーから「引っ張らない存在のリョウガがリーダーなのが超特急っぽいよね」と言ってもらえたことがあって。リーダーが何でもかんでもやる必要はなくて、グループの中で向いている人が向いていることをやればいいのかなと、だんだんと思えるようになったんです。無理に抱え込みすぎず、リーダーであることを意識しすぎなくてもいいのかなと思うようになってからは、肩の力がふっと抜けたような感じになりました。

超特急というグループにとって、果たして何が正解なのかは分かりません。でも、みんなを前で引っ張るのも、後ろから背中を押すのも、どちらの方法でも同じようにグループは前に進むことができます。自分なりに悩んでもがいてきた中で、「みんなを後ろから見守る」という僕なりのやり方でもいいのだと、今は思っています。

みんなを見守り、超特急のバランスを取る存在になりたい

──リョウガさんのリーダーとしての仕事にはどんなものがあるのですか?

何があるかな……。強いて挙げれば、細かい部分ですが、たとえばライブの前ってメンバー全員で円陣を組んで、一人ひとりが意気込みを語って、最後に全員で「バレットトレイン!!」って言うんです。その掛け声を僕がしていたり、ライブのMCで順番が最後に回ってきて僕が締めの言葉を言ったり、というのはあります。

でも正直、今でも分かりやすくメンバーを引っ張ってくれているのは、ユーキなんです。

僕がリーダーとしてやっていることと言ったら……。たとえば、みんなの雰囲気がちょっとピリついている時、僕自身がそういう空気をあまり好きじゃないというのもあって、場を和ませるために声をかけたり。

あとは、みんなが気付けていないことや、気付いても言いにくいことがあった時に、リーダーの僕がまずは伝えるようにしたほうがいいかなとか。

以前、メンバーが僕に対して「バランスを取ってくれている」と言ってくれたことがあって、そう思ってもらえるのはうれしいですね。

──リョウガさんが超特急のバランサーになっているんですね。

僕の場合、「こうあるべき」みたいなこだわりや欲があまりないんですよね。周囲に流されることも別に悪くないと思っていますし、自分ができるやり方でみんなが求める役割を果たしていきたいと思っています。

ただ、超特急としてブレることなく、1本ドシンと真ん中に立つような存在にはなりたいですね。実際になれているかどうかは、分からないですけど。

リーダーだけど、別にきちんとしたことを言わなくてもいい

──実際にリーダーとしてやっていく中で大変だったことはありますか?

最初のころは「リーダーとしてちゃんとしたことを言わないと」という固定観念があったので、テレビ収録とかで「最後に一言どうぞ」と投げかけられた時のために、事前に答えをきちんと用意していたんですよね。

もちろんそれも1つの正解だと思いますが、今振り返ると、当時は窮屈で息がしにくい感じはありました。

僕自身はそういう硬い感じは好きではなくて、もっとのびのび、自由にやりたいなと思って。ある時から吹っ切れることができて、今ではその瞬間に思いついたことを話すようにしています。その上で間違っていれば指摘してもらえばいいかな、と。

ただ、そのときどきの気持ちで発言しているがゆえに、失敗することもあります(笑)。

9人の新体制になって初めて曲を披露した時、『gr8est journey』の曲フリで「楽曲の歌詞をフリに使ったらエモいかも」とパッと思いついたんです。でも肝心の歌詞が頭に浮かんでこなくて。

正しくは「レールの先の先まで」というサビのフレーズを言おうとしたのですが、「レールのその先のレールまで」って言ってしまったんです。「それ、ただのレールだし」「いつまでレール続いてるの?」ってメンバーから突っ込まれました(笑)。

──自分なりのリーダー像に辿りつくまでに、何か参考したものはありますか? 他のグループとか、身近な人とか。

今までもずっとそうだったのですが、「何かを見て参考にする」という選択肢が自分の中にないんですよね。自分なりに何がベストか考えて、行動することしかやっていなくて。

開き直っている部分もありますが、「超特急らしさ」の答えは自分たちで考えるしかないと思うんです。超特急のリーダーとして何をすべきかも、同じように自分で見つけていくしかないですよね。

──自分自身でもがいて、今に辿り着いた感じなんですね。

そうですね。僕の中にリーダーらしさを見出してくれているのって、結局は周りの人なんですよね。メンバーとか、8号車とかが、「リョウガがリーダーで良かった」と言ってくれるからこそ、僕がリーダーでいられるというのは大きいですね。

一人ひとりがやりたいことを自由にできる環境をつくりたい

──超特急メンバーそれぞれの個性を輝かせるために意識していることはありますか?

それぞれが得意なことを活かしていくのが超特急の成長につながっていくと思いますが、僕としては自由を一番大事にしたいな、と。

メンバーが何も気にすることなく、やりたいことをできる環境があったほうが、超特急としても絶対にいい結果につながると思うので。

──メンバー同士で意見が割れてしまう時はどうするんですか?

たとえば、新メンバーオーディションをする前も、オーディションをしよう、現状のままがいいという2つの意見に分かれたんです。その時は、リーダーとして双方が納得できるように調整しようと頑張った部分はありました。

僕は自分の意見を押し通したいという気持ちはなくて、どちらの意見にも納得できてしまうのですが、超特急としてはメンバー全員が納得できるものが正解だと思うんです。そういう意味では、中立の立場の僕がみんなをまとめていかなきゃ、という想いはありましたね。

超特急の場合、意見がバラバラでまとまらないケースってあんまりないんです。話し合うと1つにまとまれる。たぶん、向いている方向が一緒だからだと思います。

──それでも意見がまとまらない時は、どうすればいいのでしょう?

「えい、もうこれで決まり」と自分で言っちゃいそうです。僕は結構適当な部分があるので、自分がリーダーという事実があるのだから、最後はもうすごくラフなスタイルで「黙れ黙れ(笑)」みたいな感じで押しきっちゃうかもしれません。

最近、メンバーのタクヤに、「リョウガって自分では人付き合いが苦手って言ってるけど、初対面の人との付き合い方がうまいよね」と言われたんです。言われてみれば確かに、細かいことを気にせずにツッコミを入れちゃったり、ため口で話したりしているかもなと、気付きました。

そういうラフで自然体の付き合い方が、場の雰囲気づくりにつながっていたらいいですよね。

新メンバーの加入で、これまでの超特急を超えていける

──新メンバーが入ってからはリーダーとして意識していることはありますか?

僕自身、自分がしてもらってうれしいことを人にしたいと思っているので、「新メンバーは何をしてもらったらうれしいかな」と考えて、行動するようにはしていました。

新メンバー決定直後に、「じゃあまずはLINEの交換からスタート!」と声を掛けたりとか。通りすがった時にちょっかい出しにいったりとか。これはいわゆる、うざ絡みかもしれないですけど(笑)。

そういう何気ないコミュニケーションが、メンバー間の垣根を崩すことにつながっていたらいいなと思っています。

──9人体制になった超特急は、リョウガさんから今どう見えていますか?

楽屋でも男子校みたいな雰囲気でキャッキャ盛り上がっていますね。新メンバーの4人はオリジナルメンバーを追い越すくらいの勢いがあって、いい意味での緊張感があります。僕らも負けていられないという気持ちがありますし、超特急がさらに進化していくという意味で新体制になったことは良かったと思っています。

9人体制になって初の新曲「宇宙ドライブ」のMVが公開された時にすごくうれしかったのが、8号車から「今までの超特急でいてくれている」という反応がたくさん寄せられたことでした。今までの超特急らしさを壊すことなく、超えるものを8号車にお届けできたんだな、と。12月のライブでも進化した超特急を見せつけていきたいと思います!

新体制でのNew Single『宇宙ドライブ』が絶賛発売中! また9名の新体制となって初のツアー・BULLET TRAIN ARENA TOUR 2022『新世界 -NEW WORLD-』が開催決定。■2022年12月24日(土)【東京】国立代々木競技場 第一体育館 OPEN17:00/START18:00■2022年12月25日(日)【大阪】大阪城ホール OPEN17:00/START18:00

(文:村上佳代 写真:小池大介)

※ この記事は「グッ!」済みです。もう一度押すと解除されます。

139
  • シェア
  • ツイート
  • シェア
  • lineで送る
編集/ライター村上佳代
ビジネス系やインテリア系のインタビューをしつつ、企業媒体の企画制作をしてます。ようは雑食。趣味はドラマの伏線分析。

同じ特集の記事

人気記事

池ポチャしたボールを拾い年収1,000万?ゴルフボールダイバーの仕事とは
あなたの年収をYouTubeで稼ぐには、どれくらいの再生数が必要?調べてみた。
年間150公演をこなす知られざる“プロ音楽家”。警視庁音楽隊ってどんな人たち?
ポーランド人が秋田でソーセージ作り!SNSで話題の“タベルスキ”さんの異国奮闘記
“自分にできること”を知ろう! 【回答者:超特急・リョウガさん】
  • バナー

  • バナー