Uber Eats配達員は「ゲームみたいで面白い」。副業で月収40万円を稼ぐコツ

2023年9月22日

「Uber Eats」と書かれた黒い箱型バッグを背負い、自転車やバイクで颯爽と駆けていく人の姿を、みなさんも目にされたことがあるのではないでしょうか。

彼らはUber Eatsの配達パートナー(配達員)。配達員には1回の配達につき、レストランから料理を受け取る「ピックアップ」料金、注文者に料理を届ける「受け渡し」料金、そしてレストランから受け渡し地点までの効率的なルート計算にもとづく「距離」料金が支払われるのだそう。

上司も部下もいない中で、一人の配達員として自由にはたらくのもアリかもしれないなあ……。ふとそんな思いが芽生えることもありますが、はたして今得ている年収と同額をUber Eatsで稼ぐとしたら、一体どんなはたらき方になるのでしょう?簡単にシミュレーションしてみました。

あなたの年収、Uber Eatsで稼ぐには?

パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda*」の調査を見ると、2022年の全業種の平均年収は「403万円」でした。そこで、計算では年収403万円を基準とします。一方、Uber Eats の公式発表によれば、東京の配達パートナーの平均的な売上は、1時間あたり1,340円とのこと。では、Uber Eatsで403万円を稼ぐためにかかる時間は?

計算すると「3007時間」。これは、1日8時間ガッチリはたらいたとしても、375日かかってしまう計算に……。つまり、1年間のうちで1日も休みなく8時間、ときに9〜10時間はたらけばどうにか同額になるということ。これはさすがに不可能かも……? 

ただ、ネット上には「回数を重ねるうちに慣れて、配達できる件数が増える」「ベテランは効率よく配達し、時給を上げながら高収入をゲットしている」との情報もあります。それでは、たとえば「1日6時間労働・1月あたり20日勤務・12カ月」のペースではたらきたいと思ったら、年収403万円に達するには1時間あたりにいくら稼げばいいのでしょう? 

計算してみると、だいたい2,800円となりました。時給2,800円を達成できれば「1日6時間労働・1月あたり20日勤務・12カ月」を実現できるようです。

しかし、この額はUber Eats公式発表の約2倍。努力次第で達成できるのか、それとも特別な才をもつ人のみがなしうることなのか……。

ここで、13週間連続で「時給3,000円」を叩き出してきたスゴ腕配達員・とみ壱さんの登場です。

現在は、本業のかたわらで副業として配達を続け、YouTubeでも配達員向けの情報発信をしているそう。そんなとみ壱さんに、時給3,000円達成までの道のり、Uber Eatsで効率よく稼ぐコツ、配達員に向いている人のタイプなどを伺いました。

Uber Eats配達員はゲーム感覚で楽しみながら稼げる仕事

――とみ壱さんがUber Eatsの配達をはじめたきっかけは?

コロナ禍で本業がストップしてしまった時に、友人からUber Eatsの配達を勧められたのがきっかけです。街で配達バックを背負ってる配達員を見て気にはなっていたのですが、空き時間にはたらけて給料もいいらしいということで始めました。

配達用アプリの様子。稼いだ額をリアルタイムで確認できるのでモチベーションのアップにつながる

――はじめてみて、いかがでしたか?

実際やってみるとすごく楽しかったです!「ピークタイム」といわれる昼や夜のご飯時に絞って配達していたのですが、それでもけっこう稼げたんです。様々な配達インセンティブがあり、それに応じて収入も上がるので、ゲーム感覚で取り組めて面白かったですね。

――1時間で何件くらい回れるものなんでしょう?

1時間あたり4件以上いけばいいペースかなと思います。 鳴らない時には1,2件の時も普通にありますが……。

雨の日こそ稼ぎ時。1週間で給料10万円を達成!

――雨の日も配達されるんですか?

雨の日こそ稼ぎ時です。配達員になってから雨が好きになりました(笑)。みんな外出したがらないからUber Eatsのリクエストは増え、配達員も減って、需要が一気に高まるんです。さらに 通称「雨クエ」と言われる雨や雪といった悪天候の時に 配達すると発生するインセンティブもあるので、雨が降ると「雨クエ!爆鳴り!!稼ぐチャンスや!!!」とテンションが上がるようになってしまいました。

――一番配達していた時期は、週に何日くらい就業していたんですか?

すごく楽しかったので毎日やっていました(笑)。1日あたりの就業時間は6時間ほど。だいたい11時半か正午くらいからスタートして、ランチタイムが終わったら家で少し休んで、夜になったらまた出かけるんです。

1件の配達をしている間にも次の配達リクエストが飛んでくるからゲーム感覚でどんどんこなせるし、やればやるほど稼げるし、楽しくて夢中でやっていました。ぼくは昼夜のピークタイムだけの配達でしたが、1週間で10万円稼げる時もありました。時間さえかければ、1カ月に40万円は普通にいけるんじゃないかと思い ます。

「ピークタイムのみ」「閑散期」などいろいろな条件下で10万円を稼ぐチャレンジ動画をとみ壱さんは投稿している

――なるほど、とみ壱さんのペース(時給3,000円・16時間・週6日)ではたらけば、平均年収403万円は10ヵ月で突破するわけですね。

理論上はそうですね(笑)。現状は状況も変わっているのでその数値を出すのはなかなか難しいと思いますが、過去には月100万円稼いだという配達員さんもいらっしゃいますし、頑張り次第で年収は増やせるかなと思います!

初心者のときに編みだした報酬UPの「攻略法」

――道に迷ったり、効率よく回る方法がわからなかったり……配達って難しそうですが、稼げるようになるまでどんなことをされたんですか?

配達し始めた当時は電動自転車を使っていて、需要の高い渋谷エリアに絞って配達をしていました。土地勘はなかったのですが、ずっと同じ場所で配達しているとよく鳴るエリア、よく行くマンション、よく通る道が段々わかってくるんです。そこでショート(近距離の配達)で、なるべく報酬の高い案件を選んで受ける(配達員は注文を受ける、受けないを選択できるシステムになっている)のを繰り返していました。ロング(長距離の配達)だと、慣れないエリアや鳴らないエリアに飛ばされるリスクがあって作業効率が悪くなってしまうんです。

あとは「このお店は待たされるから注文を受けないようにしよう」とか、「ファストフードは店舗数が多いからショートが多い。じゃあファーストフードのお店の近くで待機しよう!」とか、ゲームを攻略するイメージで工夫していきました。あと、信号には捕まりたくないので、「ここの信号は青が長いな」とか「あそこはすぐ赤になっちゃうから避けよう」とか信号ごとの特徴を覚えました。最短時間で行けるルートがわかれば、あとは早くお届けするだけなので、一生懸命漕ぐのみ、という感じでしたね。 

――効率よく稼げる注文って、具体的にどんなときなんですか?

1件目の配達が終わったら、すぐに2件目のお店に向かって、商品を受けとって、配達して……というのをスムーズに繰り返せるときが一番稼げます。なにもしない時間をいかに減らせるのかがポイントですね。だから、リクエストの「鳴り」が悪くなったり、他の配達員さんが近くにたくさんいるなと思った時は、すぐに場所を移していました。

――ウーバー以外にもいろんなデリバリーサービスがありますよね。なぜUber Eatsを?

個人的には「Uber Eats」が一番アプリが使いやすく、注文数が多いんです。とはいえ現在は他のサービスもアプリが使いやすくなっていますし、配達員の数は増えているので、単体のサービスで稼ぐのはなかなか厳しい状況です。 複数のフードデリバリーをオンラインにしながら、配達をするというのが主流だと思います。

――配達の車両は自転車とバイクが選べるんですよね。とみ壱さんは両者とも利用されていたそうですが、どちらがオススメでしょう?

今はバイクだろうと思います。配達員が急増したことと、ロングの注文が増えたこともあって、自転車よりバイクの方が配達リクエストが多く、報酬単価もバイクの方が高い印象です。バイクだと初期費用や維持費、駐車場代といった諸経費はかかってしまうのですが、ロングも体力を気にせず配達できるのは大きなメリットです! 配達先まで5kmとか自転車だとしんどいので……(笑)。

喜びと悲しみの「Uber Eats配達員あるある」

――配達員ならではの、仕事の喜びはありますか?

コロナ禍まっさかり、大雨でビシャビシャになりながら商品をお届けした時、親御さんと一緒にドアを開けて待っていてくれたお子さんに「ありがとう!」と言われたのはとても嬉しかったです。 緊急事態宣言の発令でなかなか外に出られない時期、少しでもお客さんやお店の助けになれたらという気持ちもあったので、ずぶ濡れの中思いがけず聞けた「ありがとう」の言葉には泣きそうになりました。 

――逆に、仕事で辛いことは? 

お届け先がどこかわからないときですね。たまに同じ番地に8軒くらい家が建っていることがあって、更にニックネームで注文されてたりすると表札を見てもわからないので……(笑)。アプリの住所情報の欄に建物の外観の情報が書いてあるとスムーズにお届けできるのでありがたいなと思います。 

あとは、アプリエラーなのか住所記載ミスなのか原因はわからないんですが、地図に刺さっている配達先のピンの位置がズレていることもあることもしばしばあります。

――住所の問題で配達が遅れるケースがあるんですね。 

そうなんです。1件遅れてしまうと次の配達に響く場合もあります。Uber Eatsは数件分の商品を一気に受け取って、順番に配達することもあって、最大で3件まで注文を受けることが可能なんです。 僕がまだ配達に慣れていなかったとき、AさんとBさんの商品を受け取って順番にお届けしていたのですが、Aさんのお届け先がわからなくなってしまった んです。すると、Bさんからは「どこにいるんだ?遅いぞ!」という怒りのメッセー ジが来てしまって。以来、複数配達のときには「順番に配達しておりますのでもう少々お待ちください」と事前にメッセージを送るようにしました。配達の遅れは怖いですね。 

遅れそうなときは、早めにお客さんに連絡をしておくのがコツだという。気が効く人が評価されるのはどんな仕事も変わらない

Uber Eats配達員の仕事はスキマ時間の活用にピッタリ

――配達員の仕事は、どんな人におすすめだと思いますか?

学生さんや主婦の方、副業をしたいサラリーマンさんにおすすめです。配達員って「手が空いたから1時間だけやろう」「3時間やるつもりだったけど、用事ができたから切り上げよう」「今日は時間があるから長めに配達するぞ」というように、自分ではたらく時間を決められるのが一番のメリットだと思うんです。普通のパートやアルバイトにはない自由度の高さですよね。 

男性はもちろん、女性の配達員さんも増えていますし、副業をしたい人、育児や家事のスキマ時間を活用したい人にとってもピッタリの仕事だと思います!

(文:矢口あやは 写真提供:とみ壱)

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ライター・編集・イラストレーター矢口あやは
大阪生まれ。雑誌・WEB・書籍を中心に、トラベル、アウトドア、サイエンス、歴史などの分野で活動。2020年に一級船舶免許を取得。

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